『SHIP』1-6、7-12、13-18

柄澤齊さんから届いた『SHIP』出版の案内状には、「SHIPは柄澤齊とその工房「梓丁室」が定期的に発行するオリジナル版画入りの冊子です。年六回、隔月末に発行し、毎号、版画を中心とする様々なテーマのエッセイと、それに呼応しあう版画で構成されます。SHIPは原則として画廊、書店などでの取り扱いはいたしません。お申し込み、お問い合わせは梓丁室までお願いいたします。お支払いは冊子到着後の郵便振替となります」と記載されています。その創刊は2004年2月29日で、それから3年間18号まで発行されました。

本書には、口絵として柄澤さんの木口木版画が挿入されていて、本文中にもその号のテーマに沿ったカットが刷り込まれており、柄澤さんの本書に対する思い入れの大きさを感じさせています。1年分6冊を収納する保護箱を注文すると、『SHIP』専用の蔵書票が付いていて、本好きにはたまらない心配りです。この保護箱は柄澤夫人製作だ、といううわさを聞いていますが詳細は不明です。

2018年9月27日~10月28日に横浜は山手の岩崎ミュージアム・ギャラリーで「秋の図書館」展が開催されました。15人の版画家による「版画」と「本」のコラボレーションです。顔見知りの作家がたくさん出展されていましたので、私は初日とギャラリートークの日に会場に行きました。会場には魅力あふれる作品が所狭しと飾ってありました。作品群の中で目に入ったのが藤井敬子さん製本の『SHIP』でした。これを見て私は自分が所蔵している『SHIP』を思い出し、早速会場で藤井さんに製本を依頼しました。

藤井さんは1年分をひとまとめにして3冊製本し、梓丁室製作の保護箱に入れて届けてくれました。3冊はそれぞれ保護箱にすっぽりと収まり、表紙のオリジナルペーパーは異なりますが、製本形態は同じ交差式製本です。表紙の紙は肌触りが良く、肩肘張らないで気楽に取り出していつでも読める本として、私は身近に置いて愛読しています。

Ⅵ-13.『SHIP』1-6
原本書誌
・著者:柄澤齊
・発行:梓丁室
・製本形態:無綴じ6折、著者による木口木版画入り
・サイズ:約h197×w137mm
・発行部数:150部
・出版年:2004年2月~12月

ルリユール : 藤井敬子
・製本形態:交差式製本
・表紙:オリジナルペーストペーパー
・タイトル:仔牛革エチケット、金箔押し
・サイズ:h198×w139×d19mm
・函:梓丁室制作夫婦函 h257×w153×d28mm
・制作年:2020年

Ⅵ-14.『SHIP』7-12
原本書誌
・著者:柄澤齊
・発行:梓丁室
・製本形態:無綴じ6折、著者による木口木版画入り
・サイズ:約h197×w137mm
・発行部数:150部
・出版年:2005年2月~12月

ルリユール : 藤井敬子
・製本形態:交差式製本
・表紙:オリジナルペーストペーパー、仔牛革モザイク
・タイトル:仔牛革エチケット、色箔押し
・サイズ:h198×w139×d19mm
・函:梓丁室制作夫婦函 h257×w153×d28mm
・制作年:2020年

Ⅵ-15.『SHIP』13-18
原本書誌
・著者:柄澤齊
・発行:梓丁室
・製本形態:無綴じ6折、著者による木口木版画入り
・サイズ:約h197×w137mm
・発行部数:150部
・出版年:2006年2月~12月

ルリユール : 藤井敬子
・製本形態:交差式製本
・表紙:オリジナルペーストペーパー
・タイトル:仔牛革エチケット、色箔押し
・サイズ:h198×w139×d19mm
・函:梓丁室制作夫婦函 h257×w153×d28mm
・制作年:2020年

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